アホみたいに暑い夏がやっと終わって、秋がやってきましたね。僕は秋が大好きです。
カラッと涼しく、田んぼは黄金色に輝いて稲穂が垂れ、上空にはうろこ雲が広がる。こんなにも穏やかな気持ちになれる秋。なんて素晴らしいんでしょう。
そして秋は静かな季節。植物は枯れはじめ、お休みの準備に入る。人間は祭り支度を仕舞い、読書にふける。あたりに響くは、コロコロコロコロ……リー、リー、リー、リー……という優しい音。
この音が本当に秋を秋たらしめるというか、我々の聴覚に良い刺激をもたらす気がしています。ああ夏が終わったんだな、マジで秋が来たんだなと確信するのは、毎年決まってこの虫の音を聴いた日から。
でも本当は、もっともっと、大好きな秋の音を感じたい。耳だけじゃなく、目から、口から。この身体にくっついている全ての器官から「秋要素」を染み込ませたい。
そして僕は考えました。「この音を食べよう」と……。
味覚からコオロギを感じよう!「コロコロピラフ」の作り方
材料
- 硬めに炊いたお米 150g
- ミックスベジタブル 30g
- コオロギパウダー 20g
- オリーブオイル 大さじ2
- にんにく 2片
- 醤油 おおさじ1
- 塩 適量
- 胡椒 適量
- パセリ 適量
調理方法
①弱火でオリーブオイルを温め、薄く切ったにんにくを炒める。
②そこにコオロギパウダーを半分加えて少し炒める。
③お米を入れた後、ミックスベジタブルを加え混ぜる。
④最後に残りのコオロギパウダーを入れ少し香りを飛ばし、醤油を回し入れ、塩胡椒で味付けをする。
※素材の味を楽しみたい場合は薄味で。
オリーブオイル、ニンニク、コオロギが香るピラフです。少しパウダー感は残っていますが、特別変わった味がするわけではありません。
コオロギ豆知識
コオロギは食品のなかでもタンパク質含有量が高く、赤身の牛肉でさえ「グラム当たり3割」なのに対し、コオロギは「グラムあたり7割」。「動物性タンパク質を効率的に摂取したいな〜!」と思った時はコオロギがオススメです!
エビ風味!「秋の夕暮れシーフードカレー」の作り方
材料
- シーフード 200グラム
- 玉葱 1個
- 人参 1本
- じゃがいも 2個
- サラダ油 適量
- 市販のカレールー 1個
- コオロギパウダー 30g
調理方法
準備. 野菜の皮をむいておく。
①肉と野菜を一口大にきる。
②フライパンにサラダ油をひいたら中火で肉を炒める。
③野菜を加え、たまねぎが透き通るくらいまで炒める。
④コオロギパウダーを加える。
⑤水を加えて15~20分煮込む。
⑥カレールーを加えて完全に溶かしながら10分煮込んで完成。
カレー粉にコオロギパウダーを混入させて作る秋ならではのカレー。カレーってやっぱりすごい、何を入れてもカレーのまま。
コオロギはエビに似た風味があるので、イカや貝類などと一緒に煮込めばシーフードカレーが完成します。
コオロギ豆知識
家畜と比べて、育てるコストがめちゃめちゃ低いのもコオロギの特徴。牛の体重を1kg増やすためには約10kgの飼料が必要なのに対し、コオロギ1kgにかかる飼料は2kg~3kg。しかも1ヶ月で成虫になります。もう食べるしかなくない!?!?
参考:https://biz-journal.jp/2017/01/post_17824.html
コオロギのダシが決め手!「秋風のコンソメスープ」の作り方
材料
- にんじん 1/2本
- 玉ねぎ 1/2個
- バーコン 2枚
- コオロギパウダー 10g
- コンソメ 適量
- 塩胡椒 適量
調理方法
①にんじんはサイコロ切り、玉ねぎは薄切りに。ベーコンは1cm幅に切る。
②鍋ににんじん・玉ねぎを入れて火にかけコオロギパウダーを入れ、フタをして7~8分ほど煮る。
③ベーコンを加え、7~8分煮る。塩・胡椒で味を調える。
たまに蛋白な風味が現れるコンソメスープ。超簡単に作れるみたいです。多少のパウダー感はありますが気にならない程度なので、ご家庭でもお試しくださいね。
コオロギ豆知識
この3食だけでコオロギ100匹ぶんくらい入ってるらしいです
「食べたくない」だけで損してない?昆虫食の可能性は無限大

「自分はコレ食べるんで」とインスタントうどんを持参。なんで?
これらの料理を作ってくれたのは、FUTURENAUT(フューチャーノート)合同会社の代表・桜井さん。
未来の食文化を創造する大学発ベンチャーで、桜井さんは高崎経済大学の学生でもあります。
食糧不足に対する懸念→従来の畜産は持続可能性に問題あり→新しい食文化、家畜に代わる動物性タンパク質として昆虫食を。という想いのもと、昆虫を使ったプロダクトを作っています。
「おやつにどうぞ」と貰ったコオロギのビスコッティは、コオロギを全く感じない、ただただ美味しいお菓子。
そう、彼が実現したいのは昆虫を食文化のひとつにすることだから、味はなるべく普通であるほうがいいんです。今回いろいろ食べさせてもらって、予想以上の美味しさに「これなら全然イケるな」と思いました。
現在世界的に昆虫食が話題になりつつあることから、タイの農家の中で「コオロギの飼育」が仕事として確立しはじめたそうで、FUTURENAUTではそこから輸入しているとのこと。コオロギが売れるようになれば工場ができるわけで、工場ができれば雇用が生まれ、経済が回り始める。
いままで意識することのなかった昆虫をひとたび「食材」と認めれば、それだけで本当にたくさんの恩恵を得られる可能性があります。
みんなも秋の音を食べてこ!
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