暑い!!!!!
暑い。夏。最近、本当に暑すぎないか?先日は桐生市で39度を記録したし、群馬は全体的になんかジメジメしてるので体感温度はそれよりも高い。
たぶんだけど、車を持っている群馬県民の3分の1は車内に放置したものを何かしら溶かしていると思う。僕も「明日運転しながら食べよ〜」と思って車の中に置いといた未開封のグミがキングスライムみたいに「でかい1個」になっていたことがあった。
夏といえば「蕎麦」。僕自身、暑くなると食欲が減ってしまうほうだけど、それでも冷たい蕎麦だけはいくらでも食べられてしまう気がする。群馬の暑い夏を乗り越えるためには、蕎麦が必要なんだ。
群馬にはそばの産地がたくさんあるが、以前食べた中之条町のそばが美味しかった記憶がある。ただそれだけの朧げな記憶を頼りに、「中之条の食材」を集めたアベンジャーズのような最強そばを作って食べてみたいと思った。今回はそういうシンプルな企画だ。夏→暑い→蕎麦食べたい→蕎麦つくる→食べる。それだけ。
こういうのは、食べるロケーションも大事。ビエンナーレ等でも活用されている旧校舎の伊参スタジオ公園の校庭がオートキャンプ場になっており、8月から本格的にシーズンに入るということで、ここをキャンプ利用で使わせていただくことにした。キャンプついでに蕎麦を作って食べるという、我々が考えられる中で一番贅沢な夏の過ごし方だ。
食材を揃える
ちなみに今回は、キャンプ経験者である大学の先輩2人を連れてきた(巻き込んだとも言える)。
クアッカワラビー先輩。キャンプギアをたくさん持っている。そばが打てる。
レッサーパンダ先輩。市根井のサバゲー友達でもある。笑い声がとても大きい。
市根井「今日・明日はよろしくお願いします。キャンプ道具をもろもろ準備してもらっちゃってすみません」
「久々にキャンプすんの楽しみだな!!」
「今回は無事に終わるといいよね」
※以前同じメンバーで川沿いキャンプをした際、巨大化したつむじ風に襲われて全部めちゃくちゃになったことがある

朝9時からオープンしている農産物直売所
「まずは必要な食材を整理しよう。そば打ちには何が必要だと思う?」
「蕎麦粉!」
「そう。あと、今回は二八蕎麦にするから、小麦粉も必要だね」
市根井「十割蕎麦にはしないんですか?」
「単純に十割蕎麦は難易度が高いんだよね。麺の状態を保っておいしく作るには、二八にしておくのが無難だと思う」
市根井「小麦粉もありました!」
「ちょっと気になるとしたら、この小麦粉が“何粉”なのかだね。実は、蕎麦打ちに使うには中力粉以上じゃないと厳しいんだよね。薄力粉だと麺が切れやすくて」
「聞いてみよう。すいませーん!これって中力粉ですか?」
「うーん。多分そうだと思います!」
「多分!わかりました!」
「祈ろう」
「あとは当然、蕎麦を打つための水も必要になる」
「せっかくなら、このへんの水で作りたいよな。どっかに湧いてたりしない?」
市根井「近くに箱島湧水っていう天然水スポットがあって、自由に水を汲めたはずです。行ってみましょう!」
〜箱島湧水へ〜

駐車場からの眺めが最高
「すげーーー!山に来た!って感じするわ!!!」
市根井「呼吸するたびに肺が喜んでる」
「気温も若干低いから気持ちいいよね」
「え、ここから汲むの?蛇口みたいなのがあるんじゃなくて?」
市根井「そうですね」
「まあ、目の前で湧き出てるから不純物もないだろうし、大丈夫だと思うよ。茹でるし」
ということで天然水もGET!
※ちなみに欲張って20リットル汲み上げ、3人とも腰痛持ちのため運搬が地獄だった
キャンプ場に到着
メイン食材が揃ったら、近くのスーパーで調味料なども購入し、目的地である伊参オートキャンプ場へ。
運営しているのは、埼玉から中之条に移住してきたという今川さんご夫婦。山を開拓する中で出会った方が、キャンプ場経営を提案してくれたのだそう。
今回は、そんなおふたりの優しさでキャンプ場をお借りすることができたし、蕎麦も作れることになった。本当にありがとうございます・・・
完成したばかりの完全手作りのピザ窯もあり、レンタルすればピザを焼いて食べることもできる。自然の中で食べるピザ、想像しただけで旨い。
写真には写っていないが、現在は屋根もつき本格運用が始まっているそう。
キャンプサイト全体はこんな感じ。広々とした区画に車を横付けする。
今回お借りしたのは、林間サイト「秘密基地」。木陰が多く涼しい!
いざ蕎麦づくり
蕎麦打ち用の大きなテーブルを設置し、いざ調理開始。※テーブルは特別に拝借したもの
まずはそれぞれしっかり計量し、ふるいにかける。水を適量まわし、よく混ぜ込んでいく。水分量のセオリーはあるそうだが、今回は少し多めに水を使って確実に麺ができるようにした。
もちろん、このときの水も箱島湧水!
和やかな進行。
生地がまとまったら手と麺棒で押し出すように伸ばし・・・
打つ!
どんどん打つ!!!
市根井「それにしても、先輩はなんで蕎麦が打てるんですか…?」
「親が買ってきたそば粉を見て、なんとなく打ってみるかな〜って思っただけなんだよね」
市根井「その始まり方でここまで出来るのすごすぎる」
美しい麺線ができあがりました。
「おい!!!蕎麦じゃん!!?」
「ずっと蕎麦だよ」

湧水を贅沢に使って茹でる
「あとは茹でてみて、ボロボロにならなければ成功なんだけど・・・」
最高の場所で最高の蕎麦を食べる
そして完成した蕎麦がこちら・・・
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蕎麦じゃん!!!!!!!
市根井「すごい!!本当に蕎麦って作れるんだ」
「ここだけ輝いて見える」
「ひとまず見た目はそれっぽくなって良かった……」

食べてみましょう
「うめ〜〜〜〜!!!!!!!」
市根井「適度な歯応え、蕎麦の香り……これはもう店の味だ……」
「ちょっと田舎そばっぽい感じになったけど、これはこれで旨いね!」
ちょっと多めに作り、みなさんにも召し上がっていただきました!!
校庭キャンプも楽しむ
できあがった蕎麦をたいらげ、当初の目的は無事に果たすことができた。
ということで、それではさようなら!と終わってもいいのだが、せっかくのキャンプ場を楽しまないのはもったいない。
まずはテントを設営。レンガと瓦のチップが敷き詰められた地面にはペグがしっかり刺さり安心。吸水性もいい。
続いてタープも設置!駐車スペースが区画と分かれているため、かなり広々使えるのが嬉しい。
標高は600mほどで、市街地より少し涼しめ。木々のおかげで風が抜けて心地よい。
薪は事務所で購入可能。
焚き火が始まれば、あとはもう自由。何をしてもいいし、何もしなくてもいい。
天然水でコーヒーを淹れてみる。いつもより丸みのある口当たりになり、自然の中でゆっくり過ごすときのお供に最適。キャンプのコーヒーは天然水、推進していきたい・・・。
バーベキューをするなら、お酒も中之条のものを飲みたいところ。これは四万温泉の「わしの屋酒店」で購入した地酒。中之条の酒・貴娘の純米吟醸と、温泉水で仕込んだ温泉壱號(おんせんいちごう)。
鳥の声、パチっと爆ぜる薪の音だけが響く空間で、ゆらゆら揺れる火を眺めながら酒を飲む。昼の蕎麦とは違った質の良さがある・・・。
これにて本日は終了。おつかれさまでした。
伊参オートキャンプ場について
企画自体はここまでだが、最後に今回利用させていただいたキャンプ場について紹介して記事を終わらせたいと思う。

これは四万の甌穴(おうけつ)
伊参オートキャンプ場があるのは、群馬県吾妻郡中之条町。四万温泉をはじめ多くの観光資源があり、中之条ビエンナーレ等の文化活動も盛んな町だ。
アートスタジオにもなっている旧伊参中学校の校庭。ここがキャンプ場になったのは、2023年の6月(最近!)だ。

飲用可能な美味しいお水
キャンプ場としては、とくにファミリーキャンパーに利用してほしいそう。今川さん曰く「お子さんの元気な声、大歓迎です!」。
もちろん、洗い場やトイレも完備。
敷地の一角では、テントサウナも制作中。完成したらまた来たい!
蕎麦を作る必要は全然ないが、とにかく群馬の平地の夏は暑すぎるので、少しでも涼しいキャンプ場で一晩を過ごしてみるのは悪くないと思う。
Information
【伊参オートキャンプ場】
所在地:群馬県吾妻郡中之条町五反田3527−5
Instagram https://www.instagram.com/heart_lake_field/
予約サイト「なっぷ」 https://www.nap-camp.com/gunma/15834
※予約は「なっぷ」、電話、Instagramメッセージから可能。